屋根の雪は、思っているより重い
屋根に積もった雪は、見た目以上に重く、建物に大きな荷重をかけます。雪の重さは種類によって違います(雪の種類と重さの目安)。たとえば、締まり雪は1m³あたり数百kgにもなります。屋根の面積が広ければ、その分、総重量は大きくなります。
屋根の雪下ろしは、この荷重を減らす大切な作業ですが、同時に、屋根からの転落や落雪による事故が最も多い作業でもあります。やみくもに登るのではなく、必要性と安全を考えて判断してください。
雪下ろしが必要かどうかの考え方
- 建物の構造や地域によって、雪に耐えられる設計の基準は違います。目安となる積雪の深さは、お住まいの自治体や、建築・設計の専門家に確認するのが確実です。
- 屋根の雪が増え続けているとき、雨で雪が重くなったとき、戸や窓が開けにくくなったときは、建物に負担がかかっているサインです。
- 屋根の形状によっては、雪が自然に落ちる(落雪式)ものもあります。その場合は、人や車が下にいないよう注意が必要です。
作業するときの装備
- ヘルメット:落雪や転落に備えます。
- 命綱(安全帯):丈夫な固定場所に、確実に結びます。固定する場所が弱いと意味がありません。
- 滑りにくい靴:靴底の滑り止めや、スパイクつきのものを選びます。
- はしご:しっかりと固定し、作業中も動かないようにします。
安全な手順
- 必ず、複数人で作業する。1人は地上で見守り、緊急時に連絡できるようにする。
- 天候が悪いとき(吹雪・強風・雪が降っている最中)や、夜間は作業しない。
- 屋根の上では、足元の雪の下に、凍った部分や空洞がないか確認しながら進む。
- 屋根の上から下へ向かって、雪を片側から順番に落とす。軒先ぎりぎりに立たない。
- 落とした雪の下に人や車がいないか、必ず確認する。
やってはいけないこと
- 一人で屋根に登る。
- 命綱なしで作業する。
- 雪の下の屋根の端(軒先)に近づく。雪のかたまりと一緒に落ちる危険があります。
- 落ちた雪の山の真下や、軒下に長時間とどまる。
屋根に登らない選択肢もある
高齢の方や、屋根に慣れていない方は、無理に登らず、専門の事業者への依頼や、自治体の支援制度の利用を考えてください。融雪装置や、雪止め金具を設置している家庭もあります。制度や費用は自治体によって違うため、お住まいの市町村に問い合わせてください。